鹿肉(しかにく)って食べたことありますか?通称とかじゃなく、そのまんま、鹿のお肉です。
お肉といえば、一般的なのは、牛・豚・鶏ですよね。どれも飼育されていますね。
最近メジャーになりつつあるのは、羊肉ですね。ジンギスカンや、ラム肉のメニューも珍しくなくなりました。スーパーでも羊肉が売られています。
では鹿肉は…?もちろんなかには買って食べたことある方もいると思います。
◎鹿肉との出会い
私が鹿肉を初めて食べたのは高校生の頃。友だちとお弁当を食べていたら、友だちが「またか~」とうんざりした声を出したんです。
聞くと鹿肉が入ってたそう。それまで鹿肉に馴染みがなかったから、「え?鹿肉?鹿を食べるの!?」って驚いたなー。
そしたら、その友だちは知り合いが鹿をとるらしく、しょっちゅうもらってるそうで。だから、あまりにも食べ慣れてるし、特に好きでもないから、お弁当に鹿肉が入ってて「鹿かよ~」ってがっかりしたらしい。だからなのか、私が興味津々だったからか「食べてみる?」と聞かれたので、迷わずもらいました。
それが、私にとってはめちゃくちゃ美味しくて!!
友だちは「固くて美味しくない」って言ってたけど、私はそれがジャーキーみたいで、噛めば噛むほど美味しくて、初体験ですぐに「鹿肉って美味しい!」ってインプットされました。
それからその子のお弁当に鹿肉が入るたびに、くれるようになったことは言わずもがな…。笑
◎鹿肉ってどんな肉?
イメージしやすいのは、馬肉でしょうか?ほとんどが赤身のお肉です。見た目も赤い。
栄養価としては、高たんぱくで、低脂肪、低コレステロール、鉄分も多く含まれているのも特徴ですね。
また、基本的には狩猟でハントされた野生の鹿が食肉として出回るので、自然のものを食べている肉ということになります。
家畜は、エサの品質がかなりピンキリなので、知ろうと思えばそこから肉を選ぶこともできるのですが、なかなか難しいですよね。
ただ、山奥にいる鹿であるほど、農薬などの影響を受けない作物を食べている可能性は高いので、そーゆー意味ではよりナチュラルなお肉といえるでしょう。
ヘルシーで、鉄分豊富となれば、特にも女性にぴったりじゃないでしょうか?
まあ、栄養素についてはさらに細かく言えばあるんですが、それはまず、鹿肉を食べて、好きになってからでも遅くないので!ねっ!
◎鹿肉を食べよう
前回のきのこ回で、チラリと匂わせてた写真がありましたね。
そう、きのこと一緒に、鹿肉もいただいたんです!鹿肉ファンとしては嬉しすぎる~
立派なブロック肉。どこの部位でしょう。見慣れない人には不気味かもしれませんが、この《赤身100%!》って書いてるような、赤赤としたお肉、美しいですね~
これは、狩猟後すぐに血抜き・解体をして、冷凍してあったものなそうです。白い部分は脂肪ではなく筋ですよ。見るかぎりで脂肪らしきものはありません。
大事なのは臭み取りですが、本来上手な人がさばくと臭みはほとんど残りません。仕留めてからの、血抜きと内臓の処理がすばやく出来ると、お肉に臭みが残らないそうですよ。
でも、私は毎回、牛乳に浸します。他にもやり方はあるんだけど、私にとってはこれが一番手軽なので。
とはいえ、タッパーやバットでひたひたにしようとするとかなりの量の牛乳を必要とするので、それはもったいない!なので、ポリ袋やジップロックにお肉を入れて、牛乳を入れて、空気を抜くように袋を閉じると、わずかな牛乳で、表面にまんべんなく牛乳がいきわたるのでおすすめです。
本当に苦手なひとは一晩つければ完璧だけど、私はもともと気にしないし、新鮮なうちに冷凍されたお肉だとわかっているので30分くらいしか浸けていません。
表面の牛乳をさっと洗い流したら、今回はスライスしていきますが、まだほんの少し凍っているほうが切りやすく、肉汁も逃げないのでいいですよ。
まずは白い筋のところを取り除きます。手ではげる場合もあるし、取りにくければ包丁を上手に使って取りましょう。
この筋は、また冷凍しました。牛すじみたいなものなので、煮込んだり、ダシを取ったり出来ますからね。なるべく捨てないように食べましょう。
そしてスライスしたお肉がこちら!
めちゃくちゃ美しい!!美しいと思いませんか?野山を駆け回って鍛え抜かれた、無駄なものが一切ない筋肉!強さを感じる鮮やかな赤に、威厳さえ感じる濁りのない白!うわぁーかっこいいよー。もう、鹿肉スライスにこんなに興奮するなんて、変態ですね。やばいやつです。笑
今回は、網でさっと焼いていただくので、お肉に下味をつけます。
塩コショウを振りかけて、そして個人的なおすすめが、ほんの一筋、ごま油をたらす!!!
これによって、おいしさがアップするとともに、網にくっつきにくくなるので一石二鳥ですよ。
あとは、網で好みの焼き加減まで焼くべし!!!
私はわりとレアが好きなので、表面をあぶる程度に。しっかり焼いても良いですが、いかんせん赤身のお肉なので、焼きすぎると固くなってしまうのでご注意ください。
味は、いわずもがなでめちゃくちゃ美味しいーーーーー!!!!
というか、鹿肉好きでも唸る美味しさでした。鹿肉の中の鹿肉。ベストオブ鹿肉。それくらい柔らかくて旨みが詰まっていて美味しかったです。
◎鹿肉大好き!鹿肉革命!
今回なにより驚いたのが、鹿肉が長年苦手だった母親が「私は味見程度でいいや」って言ってたのに、彼女の中で革命が起こったように「美味しいおいしい!!」と、驚きと感動を隠せないほど美味しそうに食べていたこと。
母はね、本当に苦手だったんですよ。私が鹿肉が好きでも、まだ料理まで出来なかった頃、もらったことはあったんですけど、母は自分が好きじゃないからなかなか手がつけられず、長い間、冷凍庫の肥やしとなって捨てられるという悲しい末路をたどったこともあるくらいでしたから。
だから私はいつも両親とは鹿肉を食べてきませんでした。でも、どうやら大ヒットだったようで。
親は「鹿肉はクセがあるし筋っぽい」と思っていたけれど、今回はクセも臭みもなく、柔らかくジューシーだったため、鹿肉が大好きになったそうです。よかったね。
どうやら、親世代だと、鹿肉は「臭い、硬い」というイメージが強いようです。処理の違い?流通の違い?調理法の違い?どうしてだろう?
鹿肉は、柔らかくてとっても旨みがある美味しいお肉だってイメージが、もっと広がって行くといいな。
みなさんも、鹿肉が手に入ったら、もしくは調理の仕方がわからなくて困ってたら、ちょっとチャレンジしてみてくださいね。大事なのは下処理です。
おしまい
コメント