子どもにしてほしい食生活

この質問は、現在お子さんがいる方はもちろん、いない方にも仮定して回答してもらいました。自分の理想と子どもへの理想の関係が気になったんです。

こーれがまた!とても興味深かったですよ。

まず、多くみられた回答がこちら!

栄養バランスのとれた食事
好き嫌いなく
3食しっかり
過食でもなく少食でもなく
和食中心に

 

そのなかでも「お米を食べてほしい」という回答が多くあり、これは非常に興味深かったです。

みなさんもご存知かと思いますが、日本人はどんどんお米を食べなくなっています(右肩下がりの実際のデータを載せたかったんだけどやりかたわからなくて断念しました。かたじけない…)

原因としては、パンや麺など、お米以外の主食となるものが広く一般的になったことが大きいでしょうね。

それに加えて現代の日本では、ダイエットや健康維持を目的に「炭水化物」や「糖質」の摂取量を調整する食事法がよく取り上げられていますね。《炭水化物抜きダイエット》や《糖質制限ダイエット》と言えば、聞いたことあるー!とか、やったことあるー!って人もいると思います。

ところが「炭水化物」や「糖質を制限しようとすると真っ先に避けられてしまうお米を、子どもには食べてほしいと望む人が多いんです。

これは、「お米」と言わずとも、「和食」を食べてほしいという人にも同じことが言えますよね。和食の定番は白いごはんですからね。

不思議だと思いませんか?

大人にとっては「あまり食べない方がいい」「なるべく少なくしよう」と思われがちなものを、子どもたちにはぜひ食べてほしいと望む。

さらに言えば、先で書いた「栄養バランスのとれた食事」、「好き嫌いなく」、「3食しっかり」、「過食でもなく少食でもなく」、「和食中心に」という回答も、多くの人が自分の理想の食事、もしくは改善点として挙げているものです。

 

さあここで、私自身にもグサッとくる一言を、勇気を出して言いますね。

私たちは、《自分たちができていないことを子どもたちに望んでいるんです。

では、私たちは自分が出来ていないこと、もしくは自分にとって難しいことを、子どもたちに達成してもらうために、どうすればよいのでしょうか。

じつは《食の課題ってここにあるんじゃないかなあと感じているんです。

はっきり見えるようで、よく見えていない部分。そこにあるのはわかるのに、それが何かはわからないもの。

こうしたらいいってわかってるはずなのに、どうしたらいいかわからない。

和食がいいのはわかるけど、出来れば毎日和食がいいけど、なんか難しそうだし、ごはんも太りそうだから出来れば食べたくない。

あれ?でも子どもにはなんでも食べて欲しいなぁ。んー…

どうすればいいんだよぅ!!!

私が知る限り、子どもの多くは、親の食生活の影響を強く受ける思います。

子どもって、まず親(家族)に世界を教えてもらいますよね。
言葉がどんな意味を持っていて、家族とはどんな関係で、表情や態度が気持ちとどんな風に繋がっているかを、じーっと観察しながら覚えていきます。

だから、親がどんな気分で、どんな表情で、どんな言葉で、どんな態度で《食事》という行為をするのかを、子どもたちはまだ離乳食も始まらない頃から観察してるんだと思います。

私は研究者じゃないので、専門的なことはわかりせん。もしかしたら全然違うかもしれませんが、たべものがたりですからね。

さて、ここに、ひとつのお話があります。

私の友人は、ある日旦那さんが不機嫌そうなままごはんを食べようとするのを止めました。

その人は、小さいころから《ごはんを食べるときは美味しく食べるというしつけを徹底されたらしく、怒りながらや泣きながら食べることは禁止だったそうです。平気で食べさせてもらえなかったらしい。

機嫌が悪い時は、機嫌を直してから。泣いてる時は泣き止んでから。嫌な気分をちゃんと落ち着かせてから食卓につき、穏やかな心で「いただきます」をする。

そして、ごはんを美味しく食べる。

そこには《作った人の気持ちを考えること》と《食べ物を大切にしてほしい》という思いがあったそうです。

子どもにとって、時には辛かったかもしれないけど、これは、この友人のご両親、ご家族が食事の大切さを教えるために徹底的に付き合った愛だなあと思いました。

彼女は今、母親になりました。かつて旦那さんにもそうしたように、我が子にも穏やかな気持ちで食べさせることを徹底しているそうです。

ここで、他の回答もご覧くださいなー!

とにかく楽しく食べて欲しい
毎日笑顔でお腹いっぱい食べて欲しい
みんなと食卓を囲んで、食べる喜び、楽しさを感じて欲しい

 

食事の意味や、理想の食事でも何度もあげられる《気持ち》の大切さ。それは、自分か他人か、大人か子どもかは関係なく、誰にとっても欠かせないものですね。
楽しく穏やかな気持ちで食べられるごはんほど美味しいものはありません。そして、精神状態というのは内臓の消化吸収機能にも影響してくると言います。

子どもの栄養バランスや食べ方を気にしてあげるのも親や家族の務めだとは思います。だけど、楽しみや喜びを教えることもまた大切なことなんでしょうね。

さらに、親子間(家庭内)における食事は、栄養バランスや好き嫌い、食の楽しみ方の他にも、しつけやマナーにも影響してきますよね。「いただきます」や「ごちそうさま」を覚えることもここからではないでしょうか。

改めて考えるといろいろてんこもりだなあ。なんか大変そうだから普段から考えるのはやめましょうか。笑

本当に、人を育てるってものすごく大きな仕事ですね。「最低限やらなきゃいけないことに加えて、出来ればやってあげたいことが山ほどある。それなのに実際はその半分もできていないんだよー!!」という声を、まわりのお母さんお父さんたちから聞きます。

私には、してあげたいことが山ほどあって、それを全部叶えられないで悔しがってる姿が、とてもかっこよくて愛にあふれているといつも思うんですけどね。素直に、頼もしいなーと思います。

わたしもいつか親になるときがくるのかもしれませんが、とりあえず今は「食」の側面から、子育てに悩む人も独身の人も、介護に悩む人も、食べ物のことばかり考えている人も、食べ物に興味が無い人も、小さな息抜きのきっかけになれるように、書きたいことを書いていきます。

つづく。

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