年末年始は、芸能人の結婚ラッシュで、たくさんの報道が出たよね。なんだか嬉しくなるよね。
とはいえ、なかには誤報もあったみたいで、気がかりなのはその報道の正誤より、その報道によって、そのカップルに微妙な空気が流れてしまったであろうことだよね。
報道が出るくらいだから、お付き合いをしていることは事実なんだろうけど、それこそ結婚するのかしないのか、プロポーズはいつにしようかなんてリアルに探りながら悩んでいる渦中だとしたら、そこで第三者どころか人物像もみえないような場所から、突然の結婚のお知らせが舞い込んできたら、そりゃあもう戸惑うよね。
誤報の被害者の一人、たむけんことたむらけんじ氏は、彼女に「結婚相手って私?」って聞かれたらしいよ。
2人の間でそんな話でてないのに報道で知ったから、自分は浮気相手だったのかと思ったらしい。
なんという。こんなの可哀想すぎる。
これ、出先のテレビで流れていたワイドショーでやっていたんだけど、その司会者が
「ってゆうか今時アイドルがお付き合いしちゃいけないってどうなの?誰でも人間なんだから恋愛したっていいよね?自由だよね?今時ちょっと古いんじゃない?」
って、あたかも自分は理解ありますよ、新時代的ですよって口ぶりで話していた。
勘弁してくれよ。
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アイドルに処女性を求めるのは日本の特徴的な部分かもしれない。
(便宜上、処女性って言っているけど性別は問わないよ)
25年ひっそりお付き合いしたのちに結婚というかたちになった慎吾ちゃんカップルが称賛されるのもわかる。
とはいえ、ファンだってバカじゃない。
心のどこかで、実はちゃんと恋愛しているとか恋人がいるって思いつつも、本人が否定するならそれに乗っかって夢を見ている時間に耽っていたいのだ。
その司会者の言わんとすることはわかる。私もそう思う。でも、あなたが言っちゃダメでしょう、と。
多くの有名人が交際を公表しないのは、もちろんファンへの心遣いやイメージ戦略の意味も大いにあると思う。
でも、こういうワイドショーがいつまでも根ほり葉ほりするからじゃないのかね?ねえ?
誰と付き合っていようがスキャンダルとして取り上げず、そっと見守ってもらえるなら、そこまでひた隠しにすることもないかもしれないのに。
相手が一般人だといっても、職業から年収、趣味や育ち、家族構成なんかまで調べ上げてはメディアに乗っけているじゃないか。
顔と名前が伏せられていたって、わかる人にはわかるように報道することもあるじゃんか。
現に、皇室の元プリンセスの結婚でも、相手の金銭トラブルはまだしも、散髪に行ったことや来ていたTシャツの柄までいちいち報道して、バカバカしいなあと思ったよ。
それなのに”自由に”だって?
交際が明るみに出れば、何日もネタにされ続け、プライベートな空間にまで取材陣が押しかけて、不躾にフラッシュがたかれ、あることないこと報道されて、それでも自由にだって?
できるわけないじゃん。普通の暮らしもできないのに、普通の交際が、自由に、できるとでも?
あなたが今、面白おかしく、時には憶測で話しているから、有名人たちは自由に恋愛できないのでは?
もちろんどこまでその司会者の発言かは私にはわからないし、ほとんど台本にのっとっているのかもしれない。
その司会者だけを批判するつもりはないけれど、人の恋愛をネタにおまんま食べている人が、みんなもっと自由に恋愛すればいいのになんて言うのは、なかなか皮肉だ。
自分の色恋沙汰が報道されても、プラスに生かせるのは手越くらいだ。
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そう、アイドルのファンはバカじゃない。
(もちろんなかにはガチ勢もいるけれど、それはアイドルのファンじゃなくてもそもそもイタい人なので論外。)
相手が人間なことも、ちゃんと喜怒哀楽や三大欲求とともに生きていることもわかっている。
だけど、わかったうえで夢をみていたいのだ。だから、夢を簡単に壊してしまう人は批判されるのだ。
恋愛をしていることや恋人がいることが罪なのではない。
みんな夢を見ていたいだけなのだ。
だから、それなりにキャリアがあるアイドルは結婚しようとファンが離れない。
だって本当はそういう日が来ると思っていたし、幸せになってくれるなら嬉しいから。
自由な恋愛はすればいい。でもそれを壊すのはいつもメディアだ。週刊誌やワイドショー。
もちろんそれも仕事なのだから、嫌われると思いながらも報道している人もたくさんいるんだと思う。
でも、その立場の人が、”自由に”なんていっちゃダメでしょう。
その自由を食い物にしようとしているんだから。
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さて、そんな厳しい芸能界で、どうにかパートナーとして結ばれ、めでたく公にできたみなさま、どうぞお幸せに。
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